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ローザンヌコンクールに見るバレエ事情 [IT業界日記]

今年もNHKでローザンヌバレエコンクールを見た。
何の因果か毎年見てるのだが正直、ヲヲっと感心したダンスが解説者から酷評されていたりして、私はバレエの勘所ってやつはいまいち解っていないようだ。

今年は最終審査に日本人が3人残っている。ファイナリストは12人だからたいした数である。
http://www.prixdelausanne.org/pdf/ResSemiFin.pdf

男性7人、女性は5人。全応募者は、男性30人、女性137人だから、ファイナルに残ることは女性にとっては20人に一人という難関だ。また、ファイナリストの過半数7人は、日本、韓国中国などアジア出身である。一次予選通過者の国籍を見ると、米国、イタリアなども含まれることから応募者全体の中で質と量においてアジア系が圧倒しているという現状らしい。

で、日本では娯楽としてのバレエ鑑賞が流行っているかというと....そんなことないねぇ。たぶん。
バレエのビジネス的な側面を見ると、女性のバレリーナは、国内トップクラスの人であってもバレエの公演では飯を食えないという状況らしい。反面男性の場合は、数が少ないために飯が食えるとのことだ。

試みに「東京バレエ団」の組織を見てみる。
http://www.nbs.or.jp/TokyoBallet/ja/profile.html

上級 団員 25人
アーティスト 68人
もろもろで100人を超える組織であり、通常の会社であれば 10億程度の売り上げが必要だ。
反面、公演は 1500人程度収容の会場にて6-9月で、14回。月三回程度。 月間の粗利はせいぜい2000万程度ではないか? これは、団員の平均所得がサラリーマンを下回っていることを推定させる。あるいは、収益に占める公演売り上げの割合はかなり低いと考えられる。

では、バレエというのは産業としてみた場合なんなのか? 結論から言えばエンターテーメントではなく、教育ビジネスで成り立っている産業と推定される。

今回、日本人として唯一スカラーシップを得た 河野舞衣 の所属するバレエ教室のホームページを見ると背景がよくわかる。

http://www10.plala.or.jp/kh-ballet-studio/kon1.html
1999年設立のこの菊地 人美 バレエ教室は、この発掘した「河野舞衣」の入賞記録を教室の知名度拡大のテコにしていると考えられる。

また、再度、入賞者の所属組織を見ると
http://www.prixdelausanne.org/pdf/ResSemiFin.pdf

韓国、中国、イギリスでは、国のバレエ学校と思われるが、日本では、海外のバレエ学校/国内のバレエ教室だ。

少なくとも、日本からの参加者が多い背景は、

教育産業としてのバレエ業界の各教室経営者が権威付けとして生徒の入賞を競っている。親もそれを望んでいる

という背景があるのではないだろうか?また、根底として、国内の権威性が乏しいために、アジア勢は競うように海外コンクールに参加しているとも思える。

ただ、こんな形の教育/教養/権威という側面のみが肥大化したアートってどうなんだろう? むしろ必要なのはエンターテーメント産業としての活路を見いだすことのように思えるのだが。


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Hiroshi

熊川氏のバレエ団
http://www.k-ballet.co.jp/index_02.html

は、年間公演回数が50回、観客動員10万人らしい。団員が60人程度だから、この数値であれば、まぁ、公演主体で食っていける水準だろうか。
海外のバレエ団も公演回数は多いようで日本の大手バレエ団の公演数の少なさが際だっているようだ。
バレエの主要な観客層が女性であることを考えれば熊川氏のアプローチが正しいのだろう。
ローザンヌでの入賞率を考えても男の子にこそバレエを習わせろってことだろうか。
by Hiroshi (2007-05-01 11:19) 

Hiroshi

大衆芸能の宝塚は、年間観客動員 260万らしい
http://www.iwanami.co.jp/cgi-bin/isearch?isbn=ISBN4-00-430940-9

一人当たり売り上げ5千円としても、130億。販売経費引いても80億は売り上げがある計算で、毎年45人の卒業生を排出する専属学校出身者を10年分受け入れても十分経営が成り立つ計算だ。
http://kageki.hankyu.co.jp/index2.html
公演カレンダーをみても、専属劇場2つはほぼ毎日稼働

詳しくない世界なのだが、主役は男役なんだな
http://kageki.hankyu.co.jp/star/special/index.html
歌舞伎町のホスト(失敬!)さながらの写真だが、ここまで割り切ってこその大衆芸能だ。

BLといい、これって日本文化の一つの特色のようにも思えるのだが、
女性向けカルチャーである

宝塚っぽい演劇
BL
ホストクラブ

って海外にもあるんだろうか??
by Hiroshi (2007-05-14 21:03) 

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